特長
土砂の沈降を抑え、地山の崩壊を防止
細粒分の少ない崩壊性の地山を泥水式推進またはシールド工法で掘削する際、泥水循環を停止すると、泥水に含まれる土粒子が沈降し、チャンバー内上部の泥水比重が小さくなることがあります。このような状況が発生すると、地下水がチャンバー内に流入し、切羽上部の地山が緩み、崩壊の危険性が高まります。
切羽崩壊防止剤は、土砂の沈降を抑制し、切羽を安定させることで、このような現場トラブルを防止します。
Ⅰ. これまでの問題点
カッタを停止すると、チャンバー内の土砂が沈降し、地下水が流入して地山が崩壊
Ⅱ. 切羽崩壊防止剤を使用した場合
カッタ停止後、チャンバー内に切羽崩壊防止剤を注入し、カッタを回転させて泥水と混合することで、地山の崩壊を防止
使用現場
梱包形態
主剤 | 助剤 | |
---|---|---|
正味重量 | 6kg | 20kg |
荷姿 | ポリ缶 | 一斗缶 |
使用方法
- 以下の配合表に従って、主剤をタンクに投入します。次に、助剤をタンク内に送液し、タンク内でハンドミキサーを使って撹拌します。その後、ポンプで混合液をチャンバー内に注入します。
- 1の混合液注入後、配管内に助剤を注入して洗浄します。
主剤溶液 | 助剤溶液 | |
---|---|---|
チャンバー1㎥ 当たりの配合 |
0.3~1.2L | 19.7~18.8L |
20L |
*使用にあたってはテーブルテストを実施してください。
<施工イメージ図>
主な施工事例
#1
管径 | φ3,000mm |
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延長 | L460m |
土質 | 砂層(細粒分6.5%以下) |
工法 | 泥水式推進 |
推進管1本ごとに切羽崩壊防止剤を注入。
崩壊性の高い土質にもかかわらず、地盤沈下は発生せず、無事に到達しました。
今後は海岸付近などの崩壊性地盤において切羽崩壊対策工が設計書に記載される事例が増えると考えられます。